平成29年3月4日天増川


■高島市に寄った折、天増川を眺めてきました。滋賀県では唯一日本海に流れ出る北川水系です。東に大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、西に三十三間山に挟まれた谷を形成しています。最上流部は湿地状となっていますが、ブナ林の多い山からの水を集めて清流となり、天増川の集落内を通り抜けてから本流の北川に合流し、福井県の小浜湾に流れ込みます。天増川には堰堤がほとんどなく、自然の渓谷美が残っています。

■滋賀県内の他の河川のほとんどが琵琶湖に流れ込み、瀬田川〜淀川を経て太平洋側に流れていきます。そのため他の河川では、アマゴ(サツキマス)の生息域となっていますが、天増川は日本海側であり、亜種のヤマメ(サクラマス)の生育域となっています。

■数年前まで、この川も河川漁協が漁業権を免許されており、手に入れやすいアマゴの種苗が放流されていました。そのため、交雑といった遺伝子レベルの攪乱が起こっているかもしれません。しかし、この地も限界集落と思われ、河川漁場を管理する人々も高齢化が進んでしまい、
漁業権は現在では消滅しています。これ以上の生態系の攪乱は起こらない代わりに、漁場としての管理も行われず資源の枯渇などの懸念が生じています。

■天増川へ行くにはR303寒風トンネルの西側すぐに標識があり細い道を北進しますが、注意して見なければ通り過ぎてしまいます。


■天増川集落内の風景





■そば屋さんがあります。


■清らかな流れ








■集落で出迎えてくれた犬。おとなしい犬でした。


■薪ストーブの煙突でしょうか。


■民家の数も数えるほど。











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