平成29年6月10日シカ対策の限界か?


■そろそろグンナイフウロが咲く頃と思い伊吹山へ登りました。しかし、正面登山道には咲いておらず、9合目から頂上に向かう途中で一つ目のシカ除け柵の扉をくぐって探しているうちに三角点まで来てしまいました。数年前には確かに9合目近くから姿を見ていたと思ったのですが。まわりの草丈も低いですし。そして、東遊歩道の柵の扉をくぐって、ようやく、二株ほど見つけました。しかし、他にはなさそうです。

■前回5月に登ったときに、東遊歩道の辺り一面のニリンソウとキンポウゲなどに感動し、シカ除け柵のおかげだと思っていたのになんだか変なんです。草の背丈が低いだけでなく、地面が荒れていたり、動物の足跡のようなものがあったり。これでは柵が中途半端であった去年とあまり変わらない。柵は完璧に張り巡らされているはずなのに。

■と思いながら遊歩道の下部へ回り込んで、以前シカがいた灌木帯を下から見上げると、やはりいました。灌木の群落と群落の隙間で、初め2頭のシカが遠くからこちらを見ています。そして、右の灌木群落に消えていきました。2頭だけでも「これはまずいな」と思いながら見ていると、約5分の間に次から次に左から右の灌木に消えていき、数えると合計12頭でした。一方向の移動でしたので重複してのカウントはありません。ショックです。これだけの数を見たのも初めてです。まだまだいるのかもしれません。

■こうなると、どこから入ってきたのか知りたくなります。中央遊歩道、西遊歩道の柵と花の状態を見て回りました。遊歩道から離れた柵(たとえば中央遊歩道の東側灌木帯付近)では木に隠れて確認できませんでしたが、ほぼ見える範囲では異常はなさそうです。ただ、一箇所三角点下の旧の金網と新しいAF規格の柵の接点に隙間がありました。

■見る限りでは西遊歩道周辺、頂上から中央遊歩道周辺駐車場まで、東遊歩道周辺の大きくは3ブロックに分けて防護柵で囲まれているようでした。そのなかで、中央遊歩道の下の駐車場と山側との間の急崖の部分には柵がありませんので中央部は不完全です。しかも頑張ればシカの移動能力からすると中に入れそうです。何カ所か獣道も確認できました(新旧はわかりません)。そこから入ったシカが、上部の旧柵と新柵の隙間から入った? そんなことがあるのかなとは思いましたが、応急的にその隙間を塞いでおきました。もしかしたら、融雪後の柵の網を設置する前に入ってきたのかもしれません。ともかく、少しでも可能性のある「蟻の一穴」はなくさないといけません。そこが、動物を相手にする際の難しいところです(後日、柵を噛み切る行動により穴が空いた箇所が複数あったことが、シカ害防護関係者により確認されました→報告追記)。

■東遊歩道のブロック内では、すでに十頭以上のシカが侵入していますので手遅れでしょう。残念です。完璧だと思えるのは西遊歩道のブロックだけでした。

■せっかく柵を設置してくださった地元の方やボランティアを含む「守人」の方々のご苦労や、協力金に賛同いただいた多くのサポーターの方達のご協力を考えると残念です。ただ、西遊歩道ではたくさんのグンナイフウロを眺めることができましたし、AF規格の防護柵をうまく活用すれば人の手でお花畑を復活できることを示す良い事例ともなっています。特に西遊歩道では夏に向かってたくさんの草花を眺めることができるでしょう。

■しかし、前回シカはいなくなったと喜びすぎたのでショックは大きいです。それと、正面登山道周辺の荒れ方は相変わらずで、獣だけでなく、渋滞を避けるために偽登山道をショ−トカットする方も何人かおられました。一見登山道に見えますが、基本的にショートカットする道はないのです。曲がり角など踏み込みで登山道が広がってしまったところも見受けられます。なんとか、うまく啓発できないものでしょうか。

■21.1km、8時間3分の行程


■高原の雰囲気。ここからの眺めがお気に入りです。


■登山道に向かうまでにもいろいろな花が咲いていました。





■今にも飛んでいきそう。


■登山口にもユキノシタ。 08:26


■ハタザオかな?


■一合目旅館の番犬。普段はおとなしいのに、頭をなでていた女性にいきなり吠えて驚かせていました。








■信長?薬草園の名残の帰化植物。薬草ではないそうですが。
































■三合目にはアヤメがたくさん。





■五合目


■急な登山道を登り切り頂上へ。奥美濃の山々は雲に隠れていました。


■三角点 10:47





■東遊歩道を廻っています。柵は張り巡らされているのに何となく草が低くいやな感じ。











■これはシカの足跡じゃないの?





■ふと見上げると・・・いるじゃないですか2頭も。


■と思ったら次々に左から右へ。


■ショックです。


■次々に移動。群れになっていたものと思われます。いつどこから入ってきたのか? 呆然としながらも数えると12頭になりました。これでは地面が荒れていても不思議ではないです。


■これだけいれば手遅れではないですか。柵のおかげでいなくなったと喜んだのはぬか喜びでした。


■シカが見えなくなってから、気を取り直して歩きます。こうなったら、他のエリアも気になりますし、どこから入ったのかも気になります。





■駐車場でしきりに鳴く鳥。ホオジロかな。


■西遊歩道入り口。荷物運搬用の軌道が設置されています。この辺りは柵が不十分に見え(写真の中央あ辺り)、ここからならなんとかシカが中央方向へ入れそうに見えます。





■西遊歩道にも獣道?





■荒れている?


■グンナイフウロ発見


■西遊歩道二つ目の扉


■ここからは、あちらこちらでグンナイフウロ!





■ウスバシロチョウも。


■スズメガ(ホウジャク)も。


■カタツムリも。伊吹山はカタツムリの宝庫です。











■豊かな植生!








■いったん西遊歩道エリアの柵内から南側の展望所へ出ると、霞んでいますが雄大な琵琶湖の風景。


■柵の外側はなんとも貧弱な草原になっています。





■左の柵内と右の柵外の草丈の差をご覧下さい。西遊歩道エリアは駐車場付近を除いて完璧にシカをシャットアウトしていることがよく分かります。シカの植生破壊力の大きさがよく分かります。それと同時にAF規格柵の効果の絶大さも。


■再び西遊歩道エリア柵内へ。


■かわいらしい花々に癒されます。


























■いったん頂上へ戻り、もう一度東遊歩道エリアをまわって、柵の状態を見て回りました。








■そして東遊歩道エリアを出て中央遊歩道を頂上へ向かう途中の頂上直下の古い鉄柵とAF柵との間に隙間がありました。中央遊歩道エリア経由でここからシカが入ったのかは分かりませんが、このままにしておけないので、できる範囲で簡単に穴を塞ぎました。旧の鉄柵内(左)と奥の東遊歩道エリア内の草丈の違いも明らかです。








■複雑な心境ですが下山しないと。 13:31








■登山者が多くてところどころ渋滞が発生しています。渋滞に巻き込まれて偽登山道(おそらく獣道)を登る人もいました。急斜面の直登ですので、時折滑って後退しながら。滑ることによって、さらに斜面を荒らしているんです。どうかローカルルールは守っていただきたくお願いします。


■ふと西の岩場を見て違和感。何かいる?


■後で写真を拡大してみるとニホンカモシカの死体でした。岩の上から落ちたのでしょうか。そんな柔でもなさそうですが。


■再度雄大な五合目からの風景。





■三合目ユウスゲ保護柵内では、ハクサンフウロも目立ってきました。





■こちらはたぶんエゾフウロ。





■こちらも信長薬草園の名残? イブキノエンドウ。


■一合目からは林道経由で。


■ホタルブクロ


■和菓子のよう。





■登山口近くまで下りました。今日はシカ害防護の難しさと、AF柵の効果を再確認しました。 15:18


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